近衛邸跡（京都御苑）

かつて京都御苑内にあった近衛邸の跡。

歴史・概略

• 近衛家（このえけ）は藤原氏一族のひとつで、平安時代末期の公卿・近衛基実を祖としている。他の九条家や二条家、一条家、鷹司家とともに、五摂家のひとつとして多くの摂政や関白を輩出している。近衛の名は基実の子・基通が、近衛大路に屋敷を構えたことに由来する。


九条邸跡（京都府京都市）

• ここは京都御所のすぐ近くであり、かつては公家や宮家など多くの屋敷が立ち並んでいた。しかし、その後の東京遷都に伴って他の公家同様東京へと移り、現在では庭園の池を残すのみとなっている。


現在の皇居となっている江戸城跡（東京都千代田区）

見どころ・おすすめ

• 近衛池－安土桃山時代の石組みといわれる池泉回遊式庭園の遺構。水が張られておらず、きれいな池とは言い難いが、現在は桜の名所として知られている。
• かつて存在していた宮家や公家屋敷の多くは、一部を残してほとんどが撤去されており、今は一年中草花が楽しめる公園として整備されている。
• 京都御苑内は平安時代から幕末に至る屋敷跡が点在し、いたるところに説明書きの駒札が立てられているので、それを巡るだけでもかなり楽しめる。

鷹司邸跡に立つ駒札（京都府京都市）

史跡情報