京都市東山にある鎌倉時代より続く臨済宗の禅寺。
歴史・概略
- 文永元年(1264年)、後嵯峨天皇によって離宮・禅林寺殿(ぜんりんじどの)が造営される。禅林寺殿の名は永観堂として知られる禅林寺の南側に建てられたことに由来する。
- 正応4年(1291年)、亀山法皇が禅林寺殿に無関普門(むかんふもん)を招いて龍安山禅林禅寺を開山したことが寺院としての始まりで、後に寺号が南禅寺に改められた。
- 応仁元年(1467年)、「応仁の乱」が始まると上京してきた東軍が、市街に布陣した西軍に行く手を阻まれ南禅寺の裏山(岩倉山)に布陣、西軍との間で激しい戦闘となり、これによって伽藍のほとんどを焼失した。
- 慶長10年(1605年)、徳川家康の側近・金地院崇伝(こんちいん・すうでん)が寺に入ったことで、伽藍が整備されていった。
見どころ・おすすめ
- 南禅院:南禅寺の別院。離宮禅林寺殿のあった場所で南禅寺発祥の地とされる。
- 金地院:南禅寺の塔頭。慶長10年(1605年)に以心崇伝によって移築された。
- 三門:重要文化財。寛永5年(1628年)に藤堂高虎によって再建。あくまで芝居の話だが石川五右衛門の「絶景かな!絶景かな!」の場面が有名。
- 水路閣:明治23年(1890年)に琵琶湖疏水の分線として完成。レンガ造りの水道橋は寺の雰囲気を壊すことなく独特の景観を作り出している。
史跡情報
地図 |
---|
【場所】 京都府京都市左京区南禅寺福地町 【付近の史跡】
[ 北西・約0.4km ] 尊良親王墓
[ 西・約0.6km ] 白河院跡(法勝寺跡)
[ 西・約0.7km ] 法勝寺金堂基壇跡
[ 西・約0.9km ] 花園天皇 十樂院上陵
[ 西・約1km ] 二条大路末北築地塀地業石(最勝寺跡)
|
主な施設 |
法堂・本坊・方丈・三門・南禅院・琵琶湖疎水 |
利用時間 |
3月~11月 8:40~17:00 12月~2月 8:40~16:30 |
定休日 |
年末 |
料金 |
方丈庭園 大人500円・高校生400円・小中学生300円 三門 大人500円・高校生400円・小中学生300円 南禅院 大人300円・高校生250円・小中学生150円 |
交通 |
【電車】 ・地下鉄「蹴上」駅から約0.6Km 【バス】 ・市バス「南禅寺・永観堂道」「南禅寺・疏水記念館・動物園東門」バス停 【マイカー】 ・名神高速「京都南IC」から約10Km ・駐車場あり |