前々から気になっていた鎧の立体パズルに挑戦しました。
立体パズルはいままでに作ったことがなかったのでこれが初挑戦。
今回購入したのはテンヨー社製のメタリックナノパズルの鎧シリーズ。ほかにもお城やキャラクターものなどの立体パズルをたくさん出されているメーカーです。
鎧だけでも織田信長や豊臣秀吉、武田信玄などなど12種類もあってどれにするか悩んでしまうところですが、まずは定番ということで徳川家康を選びました。
今回実際に作ってみて組み立てのことや完成品の出来栄え、工具などについて思ったところを書いていきます。
さっそく完成品披露
まずは完成品のお披露目です。
最初にサイズについてですが、思ったよりも小さめ。手のひらにちょこんと乗るサイズです。
次に鎧全体のパッと見の第一印象は金ピカ。そこに黒とアクセントの赤ですごくまとまっているイメージです。
あとメタリックナノパズルならではですがプラスチックとは違うメタルの質感がとてもいいです。見る角度によって光の表情が変わっていくのがすごく気に入りました。
とても2000円やそこらとは思えないクオリティだと感じますね。
それからこのパズルのモデルとなった甲冑についてとても気になったので、それについても調べてみました。ですが、どうやらまったく同じものというのは存在しないようで、五月人形のようにイメージで作られたもののようです。
よくある甲冑らしい全体像に葵の御紋をあしらい、最大の特徴として家康のもっとも有名な甲冑である歯朶具足にあるシダの飾りをつけたということでしょう。
このシダの飾りは時代劇ドラマや歴史番組の再現シーンなどでもよく出てくるので知っている人も多いと思います。
久能山東照宮収蔵・国指定重要文化財
家康が着用した鎧で正式名称は伊予札黒糸威胴丸具足(いよざねくろいとおどしどうまるぐそく)。兜に付いた特徴的なシダの飾りから歯朶具足と呼ばれる。家康の重要な一戦となった関ケ原の戦いと大坂の陣に用いられたといわれ、歴史的にも大変価値の高い具足。徳川家にとっては大変めでたいものの意味で吉祥の甲冑とも呼ばれている。
シダは成長も早く緑色に伸び続ける様から長寿や子孫繁栄の意味がある。ほかに勝草(かちぐさ)とも呼ばれ戦いに挑む武士にとってはたいへん縁起の良いものとされている。
テンヨー メタリックナノパズル 鎧 徳川家康について
仕様
まずは仕様から。
パッケージサイズ ◆ 幅120×奥行2×高さ170mm
完成サイズ ◆ 幅55×奥行45×高さ110mm
パーツ数 ◆ 90
テンヨー公式サイトより。
ただしパーツ数については情報を見つけられなかったので自分で数えてます。もしかしたら少し違うかもしれませんがだいたいこんなもんです。
内容物
パッケージに入っているもの。
◆ メタルシート黒1/2
◆ メタルシート黒1/4
◆ メタルシート赤1/4
◆ 組み立て図
中身を出してみるとたったこれだけで鎧になるの?と感じるくらいメタルシートが少なく感じますが、隙間なくパーツがビッシリと詰まってます。
組み立て
ではいよいよ組み立て開始。
初心者には難易度高い?
中を取り出してまず頭に浮かんだのは
◆ 隙間なくビッシリで切り離しにくそう
◆ こんな細かいもの組み立てが最後までできるのか心配
◆ これは買って失敗したかも
というのも、何しろ立体パズルの組み立てはこれが初挑戦。
これまでの経験といっても小中学生の頃のプラモデル作りがせいぜいといった状態で、それ以外特にこんな細かい作業の経験なし。私には少しハードルが高かったのではとだんだんと不安に…
それでもなんとか最後まで完成させることはできたのですが、率直な感想を申し上げますと
「思った以上に大変だった」
ということです。どの辺がということについてはこの後に説明するとして、初心者には不可能という程ではないとしても、かなり難易度は高いと思ったほうがいいでしょう。
すべての答えは組み立て図にあり
組み立て工程については最初から最後まですべての手順が組み立て図に載っています。これに従って組み立てるだけなので手順についてはさほど悩むことはありません。
パズルという名前はついていますが、パズルというよりプラモデルの方が感覚的には近いでしょう。
組み立て方は至ってシンプル
テンヨーメタリックナノパズルは『ハンダや接着剤を使わずに組み立てられる』というのが特徴の立体パズルです。
パーツ同士の接続はタブをタブ穴に通すことで行い、タブを折り曲げるまたはひねって留めていくことで固定されるようになっています。
パーツの切り離しは意外としやすい
作業を始めるとすぐに気が付きますが、すべてのパーツは切り離し部分にニッパーが入りやすいようV字に大きく切れ込みが入っています。パーツの大きさにもよりますがここを1~6か所ほどパチパチと切っていくだけで簡単に切り離しできるようになっています。
組み立ては修行と心得よ
実際の組み立てについてですが、これはかなり難儀しました。とにかく小さい。
例えば顔のパーツ。1cm間隔の線の上に顔・鼻・ヒゲ・アゴ・ひもの順に並べた写真ですが、見てわかる通りここで一番小さい鼻のパーツで3mmほど、タブは1mmほどしかありません。
最初の作業で慣れていないせいもありましたが、この顔部分だけで切り離しから組み上がるまでに結局1時間近くもかかりました。
とにかくパーツが小さすぎて手元が見えにくい。タブ穴が見えない。なのでタブがなかなか入らない。
同じところを10分かけても刺さらないとさすがにイーッ!となります。
細かな作業の連続に神経も目も疲れ果て、1日の作業時間は2~3時間が限界。そこから数日かけてようやく完成して、かかった時間は8時間ほど。
これが早かったのか遅かったのかは分かりませんが、初めての作業であればこんなものかなと思います。
出来栄えもゆがみや隙間などもあって普段から作っている方に比べれば決していいものとはいえないでしょう。でも十分満足いくものに仕上がりました。
ただ、正直な感想としてはかなりしんどかったですね。
必要なものまたはあったらいいもの
絶対に必要な工具というのは多くありません。
◆ ニッパー
◆ ラジオペンチまたはやっとこ
【あったらいいもの】
◆ ピンセット
◆ カッティングシート
◆ 拡大鏡
◆ ライト
◆ 接着剤
このあとひとつひとつ解説していきます。
ニッパー
パーツの切り離しに必要です。刃先の小さいホビー用のものがいいでしょう。
もともと100均のものがあったので最初それを使っていましたが、やはり切れ味が悪くパーツがゆがんでしまう結果に。そこですぐにメタナノ専用ニッパー買ったのですが、切れ味もよくきれいに切り離しできました。
別に専用工具である必要はないと思いますが、もしお持ちの工具がイマイチならそんなに高くもないので検討するとよいでしょう。
ラジオペンチまたはやっとこ・ピンセット
挟んで抑えたり丸みをつけたりするもの、あるいはタブをひねったりするための工具です。組み立て図にはラジオペンチとありますが、パーツが小さすぎてラジオペンチが隙間に結構入りにくいです。
私の場合、100均で買った先の細いピンセットの方が使い勝手がよかったです。
カッティングシート
別になくてもいいのですが、作業はしやすいです。特に作業を何回かに分けるときにはシートごとまとめて片付けができるので結構便利です。
100均で300円くらいで買えます。
拡大鏡・ライト
小さすぎて見えない!
作りながら何度も思いました。これひとつ作るためだけに買うのもなあと思う気持ちもありますが、あれば作業がはかどるのは間違いありません。
接着剤
接着剤を使わないのがウリのパズルなので、接着剤を使わずとももちろん組み立ては可能です。ですがやはり小さくて非常に作業がしにくいので、ムリせず接着剤もありだと思います。別に誰も怒りませんしね。
これはあくまで緊急避難です。
まとめ
ここまで小さいだとか、大変だとか、しんどいだとかばかりで魅力が伝えられていないような気もしますが、今回作ったメタリックナノパズル 鎧 徳川家康は本当によくできていてカッコいいです。
確かに組み立てに関してはやや大変さはあります。でも時間さえかければまず組み立てられるでしょう。
たとえ少々大変だとしても、組み上がってしまえばきっとそんなことは吹っ飛んでしまうと思いますよ。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。