奈良時代、現在の奈良市周辺におかれた古代の都跡。
歴史・概略
- 平城京(へいじょうきょう)は、和銅3年(710年)から延暦3年(784年)にかけて首都が置かれた都市である。
- 和銅元年(708年)、元明天皇から遷都の詔が出され、和銅3年3月10日(710年4月13日)に藤原京から都を遷した。
- 聖武天皇(しょうむてんのう)の時代には、恭仁京(くにきょう)や難波京(なにわきょう)など、一時的に別の場所を都としたが、すぐに都が平城京に戻された。その後は延暦3年(784年)に桓武天皇によって長岡京に遷都されるまで使われた。
長岡京・平安京遷都後はその位置関係から南都とも呼ばれるようになった。
- 平城の読みについては、「へいじょう」と「へいぜい」で実は議論が分かれており確定していないが、一般的には「へいじょうきょう」と読まれる。
- 都の中心であったかつての宮跡は今は公園として整備され、巨大な大極殿の建物や朱雀門などが復元されている。
【日本のおもな首都】
遷都年 | みやこ | 所在地 | 遷都時の天皇 |
---|---|---|---|
593年(崇峻天皇5年) | 飛鳥京(あすかきょう) | 奈良県 | 推古天皇 |
645年(大化元年) | 難波京(なにわきょう) | 大阪府 | 孝徳天皇 |
655年(斉明天皇元年) | 飛鳥京(あすかきょう) | 奈良県 | 斉明天皇 |
667年(天智天皇6年) | 大津京(おおつきょう) | 滋賀県 | 天智天皇 |
672年(天武天皇元年) | 飛鳥京(あすかきょう) | 奈良県 | 天武天皇 |
694年(持統天皇8年) | 藤原京(ふじわらきょう) | 奈良県 | 持統天皇 |
710年(和銅3年) | 平城京(へいじょうきょう) | 奈良県 | 文武天皇 |
740年(天平12年) | 恭仁京(くにきょう) | 京都府 | 聖武天皇 |
744年(天平16年) | 難波京(なにわきょう) | 大坂府 | 聖武天皇 |
745年(天平17年) | 紫香楽宮(しがらきのみや) | 滋賀県 | 聖武天皇 |
745年(天平17年) | 平城京(へいじょうきょう) | 滋賀県 | 聖武天皇 |
784年(延暦3年) | 長岡京(ながおかきょう) | 京都府 | 桓武天皇 |
794年(延暦13年) | 平安京(へいあんきょう) | 京都府 | 桓武天皇 |
1180年(治承4年) | 福原京(ふくはらきょう) | 兵庫県 | 安徳天皇 |
1180年(治承4年) | 平安京(へいあんきょう) | 京都府 | 安徳天皇 |
1869年(慶応4年) | 東京(とうきょう) | 東京都 | 明治天皇 |
見どころ・おすすめ
- 第一次大極殿-平城京遷都時の大極殿跡。平城宮の中心的建物。
- 第二次大極殿-聖武天皇時代の大極殿跡。
- 朱雀門-平城宮の正門。
- 東院庭園-内裏東側の庭園跡。
- 推定宮内省-宮内省とみられる建物群跡。
- 平城宮いざない館-平城宮の歴史についての展示館。
- 遺構展示館-発掘された遺構の展示館。
- 平城宮跡資料館-発掘された遺構の展示館。
史跡情報
地図 |
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【場所】
奈良県奈良市佐紀町 |
主な施設 |
第一次大極殿・第二次大極殿跡・朱雀門・ 平城宮いざない館・平城京宮跡資料館・ 遺構展示館・東院庭園・復原事業情報館 |
利用時間 |
【第一次大極殿・朱雀門・東院庭園・推定宮内省】 【平城宮跡資料館・遺構展示館】 9:00~16:30 【平城宮いざない館】 10:00 ~ 18:00(季節により変動) |
定休日 |
【第一次大極殿・朱雀門・東院庭園・推定宮内省】 【平城宮跡資料館・遺構展示館】 月曜日(祝日の場合翌日)・年末年始 【平城宮いざない館】 2月/4月/7月/11月の第2月曜(祝日の場合翌日)・年末年始 |
料金 |
無料 |
交通 |
【電車】 ・JR「奈良」駅から約3Km ・近鉄「大和西大寺」駅 【バス】 ・ぐるっとバス「朱雀門」「大極殿」バス停 ・奈良交通「平城宮跡」「二条大路南四丁目」バス停 【マイカー】 ・第二阪奈道路「宝来IC」から約3Km ・駐車場あり |