室町幕府の時代、足利将軍家が邸宅としていた室町第(室町邸)があった場所。
歴史・概略
- 室町第(むろまちてい・むろまちだい)は京都御所のすぐ近くに位置しており、東西は室町通から烏丸通、南北は上立売通から今出川通に及ぶ広大な敷地を有していた。これは当時の御所を上回る大きさで、将軍家の権力の大きさを見せつける意図があったと思われる。
屋敷西側の室町通に正門を構えていたことから室町殿や室町第と呼ばれるようになり、室町幕府の名前の由来にもなった。ここにある石碑は敷地の南西角にあたり、この場所から東へ約150メートル、北へ約300メートルが室町第の範囲であった。 - 室町第としての歴史は、2代将軍足利義詮(あしかが・よしあきら)が別邸としたことに始まる。その後、3代将軍の足利義満(あしかが・よしみつ)が造営し移り住んだことで本邸となった。一時期、崇光上皇(すこうじょうこう)の御所となっていたことから「花の御所」とも呼ばれた。
- その後、8代将軍足利義政(あしかが・よしまさ)の代になって「応仁の乱」が勃発すると、後花園上皇と後土御門天皇が室町第に避難し内裏として使われた。邸宅は東軍の陣地としても使われ、戦火によって焼失している。
- 現在、室町第に関する遺構はほとんど残っていないが、石碑北側に「花の御所碑」と「花の御所石敷き」がある。
見どころ・おすすめ
- この石碑の他に同じく室町第跡を表す「花の御所碑」と「花の御所石敷き」がまとめて回れる。
- 他の足利将軍家の遺構である13代将軍義輝邸跡や15代将軍義昭の二条城跡などもここから近いので一緒に回れる。
- ここは石碑のみなので京都御苑とか「応仁の乱」の史跡巡りとかに組み込むのがよいかと。
史跡情報
地図 |
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【場所】 京都府京都市上京区今出川町 【付近の史跡】
[ 東・約0.2km ] 薩摩藩邸跡(京都)
[ 南東・約0.3km ] 一條邸跡(京都御苑)
[ 南東・約0.3km ] 縣井(京都御苑)
[ 北東・約0.3km ] 花の御所石敷き(幕府将軍室町第)
[ 東・約0.4km ] 近衛邸跡(京都御苑)
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主な施設 |
石碑のみ |
利用時間 |
常時 |
定休日 |
無休 |
料金 |
無料 |
交通 |
【電車】 ・地下鉄「今出川」駅から約0.1Km 【バス】 ・市バス「上京区総合庁舎前」「烏丸今出川」バス停 【マイカー】 ・名神高速「京都南IC」から約10Km |