延命地蔵菩薩を本尊とする律宗の寺院。幕末に活躍した新選組ゆかりの寺として知られる。
歴史・概略
- 正暦2年(991年)、園城寺(三井寺)の僧快賢によって開基された。鎌倉時代の中興の祖・円覚上人が始めたとされる「大念仏狂言」は、今も壬生狂言として毎年春と夏、節分の時期に開催され多くの人に親しまれている。
- 江戸時代末期、将軍徳川家茂の上洛警護を目的に集まった浪士たちが、京都壬生村の八木邸および前川邸、南部邸に身を置いた。後の新選組となった浪士たちは壬生寺の境内を日々の訓練の場とし、この境内で沖田総司が近所の子供らと遊んだという話も伝わっている。
【新選組のおもな出来事】
年号 | おもな出来事 |
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文久3年(1863年) | ・浪士組を結成し上洛 【屯所】壬生(八木邸・前川邸) ・壬生浪士組となる ・芹沢鴨暗殺 ・新選組となる |
元治元年(1864年) | ・池田屋事件 ・禁門の変 |
元治2年(1865年) | ・ぜんざい屋事件 ・山南敬助切腹 【屯所】西本願寺 |
慶応2年(1866年) | ・三条制札事件 |
慶応3年(1867年) | ・伊東甲子太郎らが脱退し御陵衛士を結成 【屯所】不動堂村 ・大政奉還 ・油小路事件 ・天満屋事件 ・王政復古の大号令 【屯所】伏見奉行所 ・近藤勇が御陵衛士の襲撃を受け負傷 |
慶応4年(1868年) | ・戊辰戦争 ・近藤勇処刑 |
明治2年(1869年) | ・土方歳三戦死 ・戊辰戦争終結 |
見どころ・おすすめ
- 壬生塚-新選組隊士たちの墓。
- 近藤勇像-新選組局長・近藤勇の銅像。
- 隣地には新選組が屯所とした八木邸が残されており、見学も可能。
- 南に少し行くとかつて社交場としてにぎわった京都の花街・島原があり、新選組の隊員たちもよく訪れていたと言われる。揚屋のひとつ角屋では見学も可能。
史跡情報
地図 |
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【場所】 京都府京都市中京区仏光寺通千本東入る 【付近の史跡】
[ 北東・約0.1km ] 八木邸(新選組屯所)
[ 東・約0.1km ] 旧前川邸(新選組屯所)
[ 東・約0.2km ] 肥後藩屋敷跡(京都)
[ 西・約0.4km ] 朱雀院跡
[ 北東・約0.7km ] 六角獄舎跡
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主な施設 |
本堂・大念佛堂・阿弥陀堂・千体仏塔・壬生塚・壬生寺歴史資料室 |
利用時間 |
壬生塚・壬生寺歴史資料室 8:30 ~ 16:30 |
定休日 |
無休 |
料金 |
壬生塚 100円 壬生寺歴史資料室 大人200円・小中高生100円 |
交通 |
【電車】 ・阪急電車「大宮」駅から約0.5Km ・京福電鉄「四条大宮」駅から約0.5Km 【バス】 ・市バス「壬生寺道」バス停 【マイカー】 ・名神高速「京都南IC」から約6Km |